「人材育成」というテーマが昇進論文,昇格試験の論文,小論文,レポート問題が出題されるのは、よろこぶべきこと!?
社員の人事管理について系統立てて制度化している会社や団体には、現在の担当業務または職務(正しくは職位)に較べ、さらに高位の職務や等級に昇っていくことができるような昇進制度が存在します。
そのような会社や団体では、社員が貢献してきた実績や業務推進能力の伸びに伴い、より高位の職務や等級に異動させていく昇進制度の体系が、成文化され社員に開示されています。
「人材育成」というテーマが出題されるということは、所属している会社や団体が「人材育成」を重要な課題ととらえている証ですから、そうでないケースと比較すれば、たいへんよろこばしくありがたいことだと言えるでしょう。
「人材育成」問題が出題されなかった頃の昇進制度は何をテーマにしていたの?
一方、年功序列制度が採用されていた時代は、勤続年月に応じて「そのくらいの業務は推進できるはず」といったみなし能力に依って、昇進の判断がなされていました。終身雇用も一般的だったので、入社時に上司であった人は原則的に何年経っても上司、部下や同僚についても同様でした。
「人材育成」も年次や職種に応じたあるていど画一的なもので、会社や団体側も人材育成について、今日のように「あなたが昇進した場合、どのように人材育成に取り組むのか」といったテーマを、試験に出してまで回答させるような会社の浮沈を左右する問題とはとらえていませんでした。その前提となる昇進試験,昇格試験において、論文,小論文,レポート形式で自分の考え方を回答する筆記試験自体存在しなかった会社や団体が多数でした。
「人材育成」というテーマが、昇進論文,昇格試験の論文,小論文,レポートで出題される理由
「人材育成」に関するテーマが、昇進,昇格というタイミングで行なわれる筆記試験論文,小論文,レポート問題のテーマとして出題される理由を考えてみましょう。
会社や団体などは個人が集まってできている組織ですが、もしも毎日同じ場所に通い、机を並べて仕事をするだけで、それぞれが統一感なく個別に活動している形だったとしたら、組織としての価値がありません。
メンバーそれぞれの活動を系統立てて有機的にコントロールし、全体の業務知識や能力の底上げをするメンバーが必要になります。ときにはチームメンバーの人的な思いやモチベーションにまつわる課題、あるいは業務で生じるコンフリクトを解決に導き、失敗を成功の糧にするような調整を行なうことも必要になります。
より低い職位にある者を育てる能力があるメンバーを見いだして、より高い職位に任命し、より低い職位にある者に対して業務上の権限を行使し、会社や団体の組織目的や目標、計画にとって好ましい影響を及ぼす実践力を持つメンバーを然るべき職位に据えることが望ましいわけです。
どの会社でもメンバー全員が横並びではなく、既存の職位が存在するので、その職権の範囲に応じた行動をとったり、臨機応変に上司や部下と情報共有を図る才覚も重要になります。
このような人事管理を行なう会社や団体では、前述のようにどのメンバーにもオープンされ、示される職位ヒエラルキー(階層の序列)が存在します。より強い権限を持つより高い職位には、それを行使すべき能力や資質をもったメンバーが選ばれていきます。
会社や団体のメンバーに対して、より高い職位への異動できる機会が公平に与えられ、その基準も客観的にみて公平であれば、会社や団体を率いていくべき能力と才覚を備えた人材が昇進を望む強いモチベーションになります。
このページを見ている方は、会社や団体がより高い職位への異動させようとする、まさにその候補になっているわけです。
実際の人材育成の場においては、会社や団体を将来に渡って率いていくメンバーの下には、様々な年齢、性別、勤務状態、境遇、勤労意欲のメンバーが混在しています。
自分が知り得た業務知識やノウハウを、様々な立場の部下・後輩メンバーに伝えていくだけでも、大変なことだと日々実感されていることでしょう。実生活では父母世代や祖父母世代と言えるような人材を、育成すべき立場の人もいることでしょう。
人材育成という実際のテーマを実践する中では、会社の理念や目標、計画もメンバーに共有して、業務上の課業を達成していく必要があります。
このような理由から、社内で行なわれる昇進論文,昇格試験の論文,小論文,レポートでは、人材育成に関するテーマが出題される頻度が極めて高いのだといえるでしょう。
こうやって観てくると、人材育成に関するテーマは昇進昇格させるべき人物かどうかを判別するのに有効な、現実に即したテーマであることが分かります。
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